千葉での会社設立、会社設立の流れ、会社設立の費用、会社の資本金、会社の商号、会社の目的、起業、電子定款作成のご相談は行政書士 千葉県庁前事務所

「発起人」

今回からは株式会社設立についてのお話です。これまでは株式会社の総論的なお話しでしたが、今回からは各論として詳しく説明していきたいと思います。

株式会社設立の基本的な手続きは、①定款の作成、②出資の履行、③機関の設置、④設立時役員の調査、⑤設立の登記の手順で行うのが会社法の原則です。しかし、いわゆる1人会社では③の機関の設置について定款で定めてしまうことが多く、実務上は③を省略し、①→②→④→⑤の手順で行うことがほとんどですので、その手順に沿って説明をします。そのほうが捺印する書類が少なくなり、ミスが起きる可能性が小さくなるという実務上のメリットもあります(笑)

株式会社を作ろうと思った場合、第一歩となるのが発起人による定款作成です。発起人とは定款に発起人として氏名・名称及び住所が記載された者のことです。(会社法第27条参照)自然人だけでなく法人も発起人になることができます。たとえ会社設立の計画や定款案の作成に係わっていても、定款に記載がなければその人は発起人ではなく、設立しようとする会社においては何の権利義務も持たないのが原則です。(会社法第103条第2項に募集設立の場合の例外あり。募集設立の回に説明します。)また、発起人は設立する会社の株式を1株以上引き受けなければなりません。つまり、発起人は設立後最初の株主となる人なのです。この発起人が作成した設立時の定款(原始定款)は、発起人全員が署名又は記名押印し、公証人の認証を受けることにより効力が発生します。<会社法第30条参照>

定款の認証後、発起人は資本金を払込ます。払込むといってもこの時点では会社は成立していませんから会社名義の口座などあるはずもありません。ですので、発起人の個人の銀行口座に資本金を払込むことになります。ここで注意すべきは、残高が資本金の額以上あれば良いというわけではないという点です。例えば資本金100万円の会社設立で残高が150万円である場合、定款認証日以降に自分の口座内で100万円を出し入れする必要があります。金融機関の本人確認も厳しい中、このような面倒臭いことをする理由は個人の資産と設立する会社の資産を明確に分けるという意味があるからなのです。この発起人の通帳の写しを払込証明書として法務局に提出することになります。(ただし、この点についても募集設立の場合の例外があります。)

商法において添付書面だった設立時役員の調査報告書については、金銭出資による発起設立では添付不要となりましたが、制度としては現在も存在します。詳細は後述します。

資本金の払込が完了した後、株式会社設立登記申請書を法務局に提出することによって株式会社成立となります。(会社法第49条参照)つまり、法務局の開庁していない1月1日に成立した株式会社というのは存在しないことになります。

次回は、株式会社の原始定款の作成について詳しく考えていきたいと思います。

ページ: 1 2 3 4 5 6 7 8 9

「株式会社とは?」

この章では、会社法の中で最も重要なテーマである株式会社に関し、そもそも株式会社の存在意義とは何なのかという基本的な部分について考えてみたいと思います。

個人で事業を営む場合、その資金力には限界があります。生活資金とは別途に事業用資金を何千万円、何億円と用意できる人というのは日本国民のごくごく一握りしかいないでしょう。少ない資金では社会的信用も低く、事業拡大をするのは簡単ではありません。そこで一般の投資家(株主)から出資を募り、潤沢な事業資金を調達しやすくするために非常に便利なのが株式会社なのです。基本的には、投資家から集めた資金が株式会社の資本となります。

しかし、投資家に大金を投資してもらうためには、何らかのメリットが必要となります。そのメリットの代表例が配当金です。株式会社は投資を受けた資金で事業活動を拡大し、そこから得た利益を配当という形で株主に還元することで成り立っています。極言すれば、株式会社は株主を儲けさせるために存在するのです。だだし、株式会社のお金なら何でも配当できるというわけではなく、会社債権者保護のため一定の財源規制がかかります。この点については、後述することになります。

このように、株式会社は多くの事業資金を得るためにとても有効な制度ですが、さらに投資家が安心して出資できるようにセーフティーネットが張られています。 個人事業主の場合、事業で出した損失は全て自分で責任を負うことになりますが、株式会社の場合、会社が損失を出しても株主は責任を負いません。株主は約束した出資金を払い込めばそこで責任から解放されるのです。(会社法第104条参照)たとえ巨額の負債を抱えたまま株式会社が倒産したとしても株式会社が作った借金まで株主として責任を負うことはない制度になっています。これを会社法では株主有限責任の原則といいます。

つまり、株式会社の社員は有限責任社員のみで構成されているのです。「有限責任」とは約束した投資を実行することであり、「社員」とは会社の出資者のことをいいます。ちなみに、会社法上、社員というときは全て従業員ではなく出資者という意味で用いられています。この社員が集まって株主総会を開き、役員に経営を委ねていくことになります。

次回はその社員(株主)と経営者(役員)との関係について述べたいと思います。

ページ: 1 2 3 4

会社法とは、会社法制の現代化に対応するため平成18年5月1日施行された法律です。それまで、「会社法」という独立した法律は存在せず、商法の第二編、有限会社法、商法特例法というそれぞれ別個の法律に基づいて実務が運用されていました。平成に入り、会社分割制度の創設や持ち株会社の解禁など、次々と新しい制度が出来る度に商法を改正して対応してきましたが、新しい時代に対応すべく、一つの法律として再編成されたものです。

会社法施行において目玉となっているのは、なんといっても株式会社における定款自治の拡大です。有名なところでは、株式会社は原則として1,000万円以上の資本金と役員4名(取締役3名・監査役1名)がいないと設立できませんでしたが、会社法では資本金の制限はなくなり、役員についても最低1名いれば設立できることになりました。その他の詳細については後述しますが、旧商法の常識が通用しなくなる大改正でした。

商法時代は定款の記載内容ががんじがらめになっており、どの会社の定款もだいたい同じ内容でしたが、現在では自由度が高すぎて定款案を構成する際はかなり実務家としての知識とセンスを問われます。例えば、一番シンプルなテンプレートどおりに定款を作ってしまうと、株主に相続が発生した場合の定めがなかったりしますので、小規模な会社では株主総会に支障が出るケースが考えられます。最悪の場合、会社を乗っ取られます。詳細については株式のテーマの際にお話ししますが、ただ定款を作るだけなら誰でも出来てしまうのが怖いところです。実は非常に奥が深く、落とし穴も多いのが会社法における定款なのです。逆にいいますと、定款を極めれば会社法も極めることができるといっても過言ではないのではないかと思います。

次回は会社法のメインである株式会社の全体像からお話を進めたいと思います。

会社設立の登記が完了すると、まず最初に取得するのが登記事項証明書(商業登記簿謄本)です。しかし、登記事項証明書にはたくさんの種類があり、どの種類の登記事項証明書を取得すれば良いか分からないという声をよく伺います。そこで、登記事項証明書の種類についてご説明いたします。

まず、登記簿謄本と登記事項証明書の違いについてですが、簡単にいうと簿冊で商業登記を管理していた頃のコピーを証明書として交付されるのが登記簿謄本で商業登記がコンピューター管理されるようになってからの証明書を登記事項証明書といいます。

現在は全ての登記所がコンピューター化されていますので、厳密には登記簿謄本とはコンピュータ化以前の閉鎖登記簿謄本のことを指します。しかし、商業登記が完全にコンピューター化したのはここ数年の話ですので、昔から商売をされているお客様は登記事項証明書よりも登記簿謄本のほうが馴染みが深いようです。「昔でいうところの会社の謄本に該当する書類をご用意してください。」というとピンときてもらえることが多いです。

さらに、登記事項証明書には以下の種類があります。

①履歴事項証明書

一番オールマイティーに利用できる証明書です。先ほど述べたコンピュータ化後の登記簿謄本に該当する書類です。現在効力のある登記事項のみでなく、請求日の3年前の年の1月1日から請求日までに抹消された事項等が記載されています。役員の辞任登記をした場合はもちろん、会社合併や会社分割に関する事項も時間の経過により閉鎖されてしまいますので、会社の変遷を調べる際には注意が必要です。実際、私が携わった会社分割が数年後に履歴事項から消えていて青くなったことがあります(^_^;)

②現在事項証明書

文字通り現在効力を有する登記事項が記載された証明書です。ですので、かつて取締役だったがすでに辞任の登記がされている場合などはこの証明書には記載されません。ただし、商号変更及び本店移転については、変更又は移転があった直前のものも記載されています。履歴事項証明書よりも枚数は少なくなりますが、実務上は履歴事項証明書を求められることが多いため、あまり利用することが少ない証明書かなと思います。

③閉鎖事項証明書

抹消した登記記録について記載された証明書です。履歴事項全部証明書を取得すればコンピュータ化後の履歴が全部出ているものと思いがちですが、先に述べたとおり、登記事項が抹消されて数年で履歴事項からも閉鎖されてしまいます。商業登記のコンピューター化から時間が経ってきましたので、今後は建設業の経営管理者の履歴を調べる際にはこの閉鎖事項証明書と閉鎖登記簿も合わせて取得する必要が出てくるケースが多くなると思われます。

④代表者事項証明書

会社の代表者に代表権があることを証明する書類です。昔は「資格証明書」という名称でしたので、実務上は現在も資格証明書と呼ぶほうが一般的だと思います。(現在も資格証明書という本件とは別の種類の証明書は存在するのですがマニアックなので割愛いたします(^_^;))通常1枚で交付されますので、履歴事項証明書が数十枚場合によっては百枚を超えることもある大企業や監査法人などではよく利用されます。また、代表者が会社の代表権者であることを証明すれば良いケース(登記や契約など)でもこの書類がよく利用されます。

お問い合わせはこちら

行政書士 千葉県庁前事務所
行政書士・起業コンサルタント 山下敬司
所在地 〒260-0855 千葉県千葉市中央区市場町2-15 渡辺ビル304
TEL:043-301-3654
FAX:043-301-3653
MAIL:info@kaishasetsuritsu-chiba.com
営業時間:メール相談は24時間受付 TELは9時から18時
(*夜間及び土日祝日の事前予約により対応しております。)

powered by 行政書士アシストWEB / 行政書士向けビジネスブログHP作成 / smartweblab